日本で英語を話せるように
でも、そのホームステイの準備段階で、すごく自分の無力さを感じることがあったんです。
まだ情勢が不安定な国に行くことになるため、学校から親へ書類提出を求められていました。母から渡された書類を提出前に眺めていると、父の直筆で「万一のことがあった場合には責任は家族が負います」というものがありました。意気がって自分の力で進めてきたように感じていたけど、自分の力でできることなんてほとんどなく、家族や周囲の人たちの愛情を感じて胸が締め付けられました。
その時感じた感情は自分にとってとても大きなもので、その後も「生きた英語に浸る環境」を諦めきれずにいましたが、海外に行くことだけを考えていた自分に日本でできることを頑張ってみようという気持ちが生まれました。
その後日本の大学に入学し、自分を見失いかけた時期もありましたが(笑)やっぱり英語が好きだなと自覚し、大学に通いながら付属の英語学校にも通い、本格的に英会話を学ぶことに。外国人の友人もでき、英語が日常的に飛び交う場所にも積極的に身を置き、気づけば普通に話せるようになっていました。
海外に住まなくても話せるようになる。これは自信にもなりましたし、これから英語を習得したい方にも希望になるかな、と思います。
英語が楽しいのはどんなところ?
なんなんでしょう(笑)自分でもよく考えたり、母にもどう思う?って聞いたりして、長い間自分でもなぜ英語が好きなのか、考えていた時があります。
多分、表現がストレートなところが私にとっては気持ちいいんだと思います。気持ちをオブラートに包んだり、なんとなくな私の気持ちをわかってほしいという態度ではなく、相手を尊重するからこそ自分の意見をしっかり伝える。
英語以前に、自分自身がそういうあり方でありたいと願っていますが、英会話では自然とそういうスタンスになっていけると感じます。ポンポンとリズムよく意見交換できることってすごく気持ちがいいですよね。そういう過程で自分自身と向き合い、自分を知っていくことも好きなのだと思います。
私の夫は日本人ですが、アメリカで生まれ育ち、大人になってから日本で暮らしています。日本が大好きな彼ですが、コミュニケーションはストレートなままなので、やりとりはとても快適だな、と思います。
英語で開く可能性の扉?
英語以外の仕事にも着こうかと迷った時期が一瞬ありました。心理学に興味がありますし、人の夢のサポートをしたいのかな、とカウンセラーの仕事を考えた瞬間もありましたが、考えれば考えるほど私には「英語」が外せなくて。
楽天退社後は英会話スクールで講師をしたり、独立してマンツーマンレッスンをしてきましたが、その中で、たくさんの方と出会い、英語がその方々の可能性を開いてくれると感じる場面がたくさんありました。夢のサポートは色々ありますが、私は「英語」を通してたくさんの人が、日本語が通じない場所にも堂々と進んでいけたらいいなと思うんです。
わたしの周りには、いろいろな角度から英会話を教えられる人たちがたくさんいます。近い将来、学びたい人と教えたい人をマッチングさせ、自分の学びたい分野の英語を深く楽しく学べるような環境や、日本にいながら英会話を実践できる場所やツールをどんどん増やしていきたいと思っています。
Rina
英会話講師、英会話ライフスタイリスト。楽天退職後、英会話講師として、約2年間で英語セミナーやレッスンを延べ300人、5000時間以上担当。選択の幅が広く、個人に合った学びのカタチを提供したいという想いから、独立し英会話サロン「The Discovery Lounge」を立ち上げる。学生、主婦、アーティスト、プロダンサーなど、様々な業界で活動する生徒を持っている。