起業のきっかけはなんですか?
最初はポーセラーツの教室を開くことで起業しました。
もともとイラストを描くのが好きだったので、カップに絵を描けるって楽しそうだなと思い、ポーセラーツの教室に通い始めたのがきっかけ。実家が自営業がったこともあり、いつかは自分で何かをしてみたいという漠然とした気持ちは持っていました。
私が起業した当時は「サロネーゼ」といって自宅でサロン風にお稽古事を学ぶことが流行っていたんです。ポーセラーツって陶器に絵付けをすることなんですが、実際に通ってみると、絵付けの技術を深めること以上にサロンで先生との会話を楽しんだり、社交する場なんだな、と感じました。
そう思うと自分の中でハードルが下がり、「私にもできるかもしれない」と起業することができたんです。
私、石橋を叩いて渡らない性格で、、、。会社を辞めてすぐ、先のことは深く考えずに教室用に物件を契約してしまったんです。でも、始めてすぐに生徒さんがすぐに集まるはずもなく笑。トライ&エラーの連続でした。
おかげさまで同じ場所で6年続けることができ、スタート時のことは今では笑い話になりましたが、正直、当時は焦っていたと記憶しています。
それ以来、ポーセラーツやスマホ教室の中のサービスやHPの見せ方など色々と考えてきました。わたしは企画するのが大好きなんです。でも、もちろん期待が外れて、募集を始めても全く人が集まらないものもあるんですよ。
しばらく反応がないと文章表現、ビジュアル、価格、企画や商品設計のいずれかに問題があるんだな、とさらっと割り切って、分析して、できるだけ短期でいずれかを差し替えたり、それでも反応がない場合は短期間でも取り下げます。
大切なのは、自分のお客さまに響いているか、必要とされているかどうかなので、そうでない場合はさらっと割り切るように心がけています。
行動を起こす際に躊躇することはありませんか?
私は思い込みの激しいところがあって笑、自分で「いい!」と思ったらガンガン進んでいく集中力があります。逆に落ち込む時も激しいのですが。。。
でもそのおかげで何か新しく始めるとき深く考えたり、先のことを心配することが少ないので、躊躇せず行動できるんですよ。それはすごく大事なことのように思います。
コロナ禍で仕事がほとんど流れてしまった時、わたし、すごーく落ち込んでしまって、なかなかやる気が湧いてこなかったんです。どうしてこんなに落ち込むのか考えてみたら、私のモチベーションは全て仕事にあることに気づいたんです。
それがわかると気持ちも落ち着いてきますね。今はより自分の会社を大きくしてみたい気持ちが湧いていて、その勢いに乗って行きたいなと思っています。
起業するなら持ち続けたいと感じるマインドについて教えてください。
私自身、起業していますし、起業サポートに関わった経験もあり、これまでたくさんの起業願望のある方や起業で想いをカタチにしている方のお話をお聞きすると、私が思う起業するのに大事だなと思うことは大きく二つあります。
一つは「自分に投資」できるか。
自分に投資する、ということは人にお金を払うことになります。そこができないと自分の仕事の質は上がっていかないように感じます。何かを学ぶのことへの投資はもちろんですが、人に仕事を頼むことも同じです。小さなバナー制作代も出したくないと思ってしまう人は意外と多いんですよ。
その分野のプロにお金を払うことでクオリティは上がるし、時間をお金で買うことになるので、自分の得意なことに時間を回せます。誰かに仕事を頼むことで繋がりも広がりますし、人が作ったものにお金を払うっていう感覚は大事だな、といつも思います。
二つ目は同じことを1万時間(だいたい3年)続けられるかどうか。自分に収入がなくても続けられるくらいのものでないと、なかなか続かないと思うんです。「よく1万時間の法則」というのはその通りだな、と感じます。できるだけ短期間に1万時間取り組むと見えてくることも多い気がします。わたし自身も「仕事」としてカタチになっているのは、それに当てはまります。
思うようにいくことばかりではありませんが、好きという気持ちを推進力に、世の中のニーズやクライアントさんに合わせて、これからも色んな画を作っていけたらと思っています。
画をつくる人 ELLEJOUR ®
・ファッションイラスト
・写真スタイリング
・水墨画絵付け、ポーセラーツ
3つを通した企画・制作を生業とする。東京都南青山にアトリエ兼教室を開講、7年目に日本橋に移転。
前職での商品開発・企画の経験を活かし、クライアントのアウターブランディングに留まらず、インナーブランディングに合わせた企画や画を手がける。
https://www.aoyamaellejour.com/