移住というのは大きな決断ですが、迷いはありませんでしたか?
長い間迷っていました。アフリカに住みたいという思いはかれこれ十数年持っていました。若くしてアフリカに住んだり、活動をしている人達を羨ましく思い、行動できない自分を歯がゆく思う時もありました。
自分の気持ちに正直になれたのは、病気がきっかけです。
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わたしは20代の半ばで二度大きな病気を発症しました。その一つが股関節の病気で、手術の経過が良くなく、いっとき、歩くことができなくなりました。
「もしかしたら今後、松葉杖か車椅子を必要とする生活になるかもしれない」と医師から言われた時はものすごいショックでした。その瞬間頭によぎったのは「もう今までみたいに自由にアフリカに行けないのか」ということ。「そんなの絶対イヤ!」と強く思いました。
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そんなある日、その病気の治療に力を注いでいる医師の存在を知ったわたしは、絶対に歩けるようになりたい、という思いに従って、直接その先生にコンタクトをとったんです。その先生は、わたしの体の状況をしっかり聞いてくれ、直接手術を担当してくれたのです。
不運にもその後、別の病気を発症してしまったのですが、、、その時もその先生が相談に乗ってくれたおかげで、今こうして普通に生活ができるようになりました。本当に感謝しています。
この経験は私にとって大きな変化をもたらしてくれました。
どんな逆境のなかでも想うことをやめなければ、必ずチャンスは訪れるから焦らずに身を任せようと思えるようになりました。
移住のためにしたことはありますか?
体が元気になってから、しばらくはお金を貯めるためにも日本で働き、2019年には半年ほどルワンダに滞在しました。
ルワンダへは旅行として行ったことがありましたが、長期で滞在するのはそれが初めて。実際に自分が永く住めるかどうか肌で感じてみるのにちょうどいい時間でした。
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実際に住んでみると、もちろん旅では感じられない、文化の違いやコミュニケーションの取り方に戸惑うことがありました。ですが、こちらから心を開き、素直な気持ちを伝えることでわかってくれる人もちゃんといて、理解し合える関係を築けることが嬉しかったですね。
半年間、コミュニケーションは試行錯誤の日々でした。実際に住むということは、楽しいことばかりでありません。それでも日本に帰りたいと思うことは一度もありませんでした。
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私はルワンダの人達の子どもをとても愛する姿勢が大好きなんです。どの子も自分の子どものようにみんなで大切にするところが素晴らしいなと思います。そして、わたしのような大人に対しても本当に優しいんですよ。
人間の温かさがそこにあり、本当の愛や豊かさってこう言うことなんじゃないかと思いました。
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ルワンダには、毎日新しい感動があり、毎日笑っている自分がいました。
たとえ少しぐらい生活が不便でも、心が豊かでいることを選びたい。わたしにとっての豊かな生活は日本ではなくアフリカの地にあると思います。