海外でも学べるのですか？
そうなんです。台湾とニューヨークで定期的に受けられます。現地に講師がいるんですよ。コロナの影響もあって、今はお休みしているんですけど。
協会を始めた当初から海外で活動したいと思っていたんです。日本だけでやるよりも、圧倒的に人数が多いじゃないですか。広がりが大きくて楽しそうだなって。
最初のきっかけは、日本の体制も落ち着いて本格的に「海外にいく！」と決めた頃に、フランスで活動をしているエージェントに出会ったんです。その方に通訳をしてもらいながら現地の方にレッスンやイベントをしました。運が良かったのかもしれませんが、その方に出会っていなくても自分で調べて挑戦していたと思います。それくらい本気でやろうと思っていたんです。
ニューヨークは現地の展示会に出展した時に名刺交換をした方から2年後にオファーをもらい、ギャラリーでミニチュアを展示するところから始まりました。外国でもミニチュアに興味を持ってくれる人は多いんです。現地に住む日本人の講師も育ち、今では定期講座が開けるようになったんです。
わたしは、何かやりたいと思った時、今よりそこに近づける機会が来たら迷わずチャレンジします。労力とか、結果とかは気にしてないんです。
やってみたい！という自分の気持ちが優先。思うような結果が出なくてもいい。行動ができなくて悩んでいる人を見ると、ちょっと勇気を出してみたら楽しいのになって思います。どんな人にも可能性は溢れていると思います。
新しい挑戦を続けるこつは？
未来を楽しくしたいっていつも思っています。講座を始めた当初から、同じスタイルで活動を続けられるとは思ってなくて、ミニチュアでできることが他にないかいつも考えています。自分の今までの人生を通して、今サボらなければその頑張りが一年後に反映するって悟ったので、未来を楽しくするために「今」サボらないで頑張ろって思えます。
コロナの影響で社会の意識が変わると、価値観も変わってくると思います。そんな中、玲奈さんにとってミニチュアフードとは？
社会的に見れば、ミニチュアフードは衣食住に関わるものではないので、必ずしも必要なものではないかもしれません。でも、心を潤してくれるものとして、とても大切な存在だと思っています。
私自身、制作する時間は以前よりも減りましたが、今でもミニチュアの世界に触れているとワクワクします。会社員時代にミニチュアを作るために粘土に触れていたことが、私にとって癒しの時間だったことも忘れていません。
私は、自分の好きなミニチュアフードの世界を通してたくさんの人に出会って、喜ぶ人がいることを知りました。
そして、私と同じように粘土に触れることで癒される人が他にも沢山いるんじゃないかと思います。それがたとえ少ない人数だったとしてもその人たちのために続けていきたいですね。
社会貢献って言葉は大げさに感じてあまり使いたくはないのですが、でも私にとって大事な要素です。
自分が進む先を迷った時、それが社会貢献性があるかどうかで判断する時もあります。
作品や組織がどう評価されるか以上に、ミニチュアフードを通して、誰かが喜んだり、自分らしい生き方に変わったり、気持ちが癒されることに、わたしにとってのミニチュアフードの意義があると思っています。
野津礼奈
Reina Nodu
株式会社COREIINA代表取締役
日本ミニチュアフード協会代表
日本初の資格認定レッスンを開講するなどミニチュアフードのパイオニア的存在。認定教室は、関東・東海・関西・北海道・台湾・NYで開講しており、2019年4月からはオンラインレッスンも開始。ニューヨークでの約１ヶ月の展示会やワークショップ、フランスでの販売・レッスン実施など、海外にも日本のミニチュアフードの魅力を伝えるべく活動中。
hair and make-up： 橋本ひろみ