美しさは生きるパワー。清潔感と女性の自由を生み出すエステティシャン 篠原まゆか

夢への集中力。開業までにしていたこと。

ー独立したいと思ったのはいつから?

エステティシャンになろうと思った時から、いつかは独立して自分のサロンを作りたいと思っていました。就職してからは、その夢をどう叶えるかについて具体的に考え始めました。25歳までに独立しようと決め、それまでに資金はいくら必要か、何を揃えなければならないか、情報を調べながら考えていたんです。

技術者なので、お給料は普通のOLさんより多くもらっていたと思いますが、どうしても自分のサロンを持ちたくて、普段の生活は節制し、あまりお金は使わないようにしていました

ー遊びたいと思わなかったのですか?

友達や恋人はみんな大学生活を楽しんでいて、それを見ては心が騒ぎ、落ち込むこともありました。でも、私はそれより自分の夢を叶えたい気持ちの方が大きかったんだと思います。仕事に専念していると、だんだん羨む気持ちもなくなっていきました。

サロンを開業するには大きなお金がかかりますが、そんな生活のおかげで、25歳になった時、決めていた通り会社を辞め、ほぼ融資を受けることなく自分のサロン第一号を開くことができました。

ー若くして開業するのに、怖いと思うことはありませんでしたか?

なかったですね。いつも「これがダメならこっちにしよう」というように、いくつか選択肢を用意しているので、どれかは上手くいくだろうと思っています。
市場や競合についても自分なりに調べて「自分でもできそう!」と思ったことしか行動に移しません。損切りが早いというか、自分に無理だと思ったことは一切努力しないので、「きっと上手くいくだろう」って自然と思えるんです。

15キロ痩せるのに3年? 

ー施術で大切にしていることはありますか?

そうですね、体についての正しい知識を知ってもらいたいと思っているので、施術の中でお話しすることも大事なことだと思っています。

エステサロンには痩せたいと思う女性が多くいらっしゃいます。美容整形ではないので、あっという間に理想通り!という訳にはいきません。歩いていたら時間がかかるところを、お金を払ってタクシーに乗り、早く目的地に着くといったイメージでしょうか。

女性の身体は生理があったり、精神状態と深く関連しているので、いっとき体重が落ちても完全に痩せたとは言い切れません。体質が変わらないと体重は安定していかないんです。身体のメカニズムを知っていないと、今がどういう状態かがわからず、闇雲に体重を落とすことに目が向いてしまい、結果余計に時間がかかってしまうこともあります。

そういう私自身、エステティシャンになりたての頃はまだ太っていて、顔にはニキビが15億個くらいありました笑。「そんな姿でお客様に入らないで!」と先輩に言われるほど。

15キロ痩せるまでに3年近くかかりました。その頃は今に比べて身体の仕組みについて無知だったので、失敗も苦い思いもたくさんしました。せっかく痩せたと思っても生理がきて体重が戻ったり、ストレスで甘いものを食べ過ぎてしまったり。
どれだけ気をつけても、何をしても痩せられない時期や体質があることを知りました。

この体験があるからお客様の気持ちがすごくよくわかりますし、自分で美しさを保てるよう、身体のメカニズムや正しい知識をお伝えしたいんです。